フリーランス向けの案件サイトが充実してきているためか、IT企業を退職し、フリーランスになるエンジニアが増加しています。
独立にあたっては、社会保険の未加入期間をつくならいことやカード会社に連絡するといったことが重要になります。では、フリーランスの各種手続きの注意点には、どのようなものがあるのでしょうか。

まず健康保険は、基本的に退職日の翌日に資格を失います。
フリーランスのエンジニアは前の会社の健康保険を任意継続せずに国民健康保険に加入するケースが多いですが、この場合は前年の収入をベースにして保険料が算定されます。そのため、独立を検討し始めたら残業時間を減らすなど、ベースとなる収入を抑えることが、退職後の負担を軽くするカギになります。

ちなみにフリーランスになっても社会保険の任意継続を選択した場合は、前の会社との折半にはならなくなります。家族構成や各市町村の算定方法にもよりますが、フリーランスのエンジニアで年間500万円以上稼げるなら、国民健康保険に加入するよりも任意継続を選択した方が、一般的に保険料は安くなります。
一部のIT企業の中には、1カ月の自己負担の限度額を設定し、その額を超えたぶんを払い戻す付加給付という制度を設けているところもあります。こうした企業を退職して任意継続を選択した場合は、保険料を抑えられる可能性がより高まります。

クレジットカードは退職を理由にして利用限度額が変更になることもあるので、カード会社にも必ず連絡を入れるようにしましょう。カードローンの返済がある場合は、独立したことがあとになって判明すると一括返済を要求されることもあるので注意が必要です。